トレファちゃん第49話に出てきた虫は、イナゴとバッタで味が違うのでしょうか?



食用イナゴとトノサマバッタは別の種類だけど、味の直接比較や作中の虫の種類までは確認できていないよ。
『薬屋のひとりごと』第49話をきっかけに、イナゴとバッタの味の違いが気になった人もいるのではないでしょうか。先に答えると、「イナゴはおいしく、バッタはまずい」と一律には言えません。食用として知られるイナゴとトノサマバッタは別の種類ですが、両者を同じ条件で比べた味の資料は確認できませんでした。
- 食用イナゴとして知られる種類とトノサマバッタは、同じ種類ではありません。
- トノサマバッタの風味を紹介する資料はありますが、イナゴとの比較試験ではありません。
- 確認した資料では、第49話に登場する虫の種までは特定できません。
イナゴとバッタは、同じ虫の別名ではない
食用としての「イナゴ」と、トノサマバッタは別の種類です。弘前大学の昆虫学研究室は、食用のイナゴとして知られるコバネイナゴなどとトノサマバッタを区別して説明しています。一方、日常会話で「バッタ」と言うだけでは、どの種類を指すのかまでは決まりません。
なお、両者は大きく見ればバッタの仲間ですが、「同じバッタの別名」という意味ではありません。味を比べる話では、まずどの種類を指しているのかをそろえる必要があります。
| 呼び名 | 指すもの | 味について言えること |
|---|---|---|
| イナゴ | 食材ではコバネイナゴなどの種類を指す例があります。 | 佃煮など、調理後の味の資料があります。 |
| トノサマバッタ | イナゴとは別の種類です。 | 風味の紹介はありますが、イナゴとの優劣は示していません。 |
| バッタ | 種類を特定しない広い呼び方として使われます。 | この呼び名だけでは、味を比べる対象を決められません。 |
味の違いは?直接比較した結果は確認できない
確認できたのは、それぞれについて別々に書かれた説明です。弘前大学と昆虫食企業TAKEOによる2020年の共同研究発表は、食材としてのトノサマバッタについて、牧草を思わせる香りやうま味などを紹介しています。ただし、これはトノサマバッタについての風味の説明であり、イナゴと同じ条件で食べ比べた試験結果ではありません。したがって、この発表から「トノサマバッタのほうがイナゴよりおいしい」とは結論できません。
風味の紹介と、2種類の食べ比べ結果は別ものです。一方の味の説明だけで、もう一方との優劣までは決められません。
イナゴについては、農林水産省が長野県の郷土料理「いなごのつくだ煮」を紹介しています。掲載された作り方には、しょうゆ、みりん、砂糖、酒などが使われます。これはイナゴを食べる文化や調理法の資料であって、生のイナゴとトノサマバッタの味を比較したものではありません。
つまり、食べたときの印象を比べるには、種類だけでなく調理法などの条件もそろえる必要があります。今回確認した資料から言えるのは、トノサマバッタの風味を記した発表と、イナゴの佃煮の食文化がそれぞれあることまでです。
第49話に登場した虫の種類は特定できる?
今回確認した昆虫学・食文化の資料は、作品内の虫を特定するものではありません。Xには第49話の描写をきっかけに、イナゴとバッタの味の違いを尋ねる投稿がありますが、投稿者の疑問や感想は、作中の虫の種類を示す公式情報とは分けて読む必要があります。
そのため、「第49話の虫はイナゴだった」「作中の描写が現実の味の差を証明している」とは言えません。作品の場面に関する設定と、現実の昆虫の分類・食味は、確認できる情報が別です。
まとめ:イナゴとバッタの味は一律に比べられない
- 食用イナゴとトノサマバッタは別の種類です。
- 確認できた資料に、両者を同じ条件で比べた味の結果はありません。
- 第49話の虫の種類も、今回の資料からは特定できません。
第49話をきっかけにした疑問への答えは、「種類は別だが、どちらがおいしいかを一律に決める比較根拠は確認できない」です。風味の紹介や佃煮の食文化はありますが、それぞれの資料が答えている範囲を超えて、味の優劣や作品内の虫の種類まで断定することはできません。

